ご予約はこちら

Medical Information

医療お役立ち情報

ノロウイルスによる感染性腸炎

例年、ノロウイルスによる食中毒は11月から増加し、1~2月に多くなります。

 原因

ノロウイルスに汚染された食品の摂取や、感染者の吐物や排泄物が手指に付着し口から入ってしまうことによる。吐物や排泄物が乾燥し空中に舞うことで吸入することで感染することもあります。
牡蠣などの二枚貝は感染源の1つです。人の腸で増殖したノロウイルスが下水から海へ流れ、二枚貝の中で濃縮してしまうのです。


 症状

嘔吐・腹痛・水のような下痢といった腸の症状がメインです。


 検査

ノロウイルス抗原検査となります。ただし、全ての方が保険適応となるわけではありません。
保険適応となるのは、3歳未満のお子さんか65歳以上の高齢者、がんの診断を受けている方や臓器移植後で免疫が低下している方となります。

 治療

ノロウイルスに対して特効薬はありません。
治療は対症療法が中心となります。脱水にならないようにこまめな水分摂取が必要となります。
一気に飲むと嘔吐することがあるので、ペットボトルのキャップ程度の水分を嘔吐しない程度に頻回に飲むことがおすすめです。
なお、水やお茶ではなく、薬局等で販売されている経口補水液やスポーツドリンクの方がおすすめされます。
水分摂取が困難であれば、点滴が必要になることもあります。

 感染を広げないために

  1. 1 胃腸炎の方を介抱した場合は、その都度手を洗う。
  2. 2  食事や水分摂取前には手を洗う
  3. 3  ノロウイルスにアルコール消毒は効果がないので、吐物や排泄物の処理や便座などの消毒には次亜塩素酸ナトリウムを主成分とした塩素系漂白剤の使用が必要です。

ノロウイルスに対する消毒液

塩素濃度5~6%の次亜塩素酸ナトリウムを主成分とした塩素系漂白剤を用意して下記の方法で希釈する。

  1. 1. 吐物や排泄物の処理には約0.1%濃度の希釈液を使用します。
  2. 2. 調理器具、トイレのドアノブ、便座、衣類などの消毒には約0.02%濃度の希釈液を使用します。

※手指消毒には使用しないこと